マンションの専有部分と共用部分の境目は?

2022年11月09日


マンションを購入したら、その住戸は購入した人の専有部分として所有権や敷地利用権などが発生します。
それと同時にエントランスやエレベーター、階段など、そのマンションに住む人たち全員が共同で利用する共用部分についても、共有の持分が発生します。

今回はマンションの専有部分と共用部分のお話です!

 

 

専有部分と共用部分とは?

 

専有部分とは住戸の躯体の内側である居住スペースです。

間取図の内側の線といえばわかりやすいですね。
専有部分はマンションを購入した居住者の所有物になるので、クロスを変えたり、インテリアを変えたりするなど、専有部分のリフォームや模様替えは自由です。

 

 

共用部分は専用部分以外となります。
エントランス、自動ドア、廊下、階段、エレベーター、隣室や戸外との間の壁、階を区切る床など躯体部分が代表的です。
共用部分は、そのマンションに住む人全員が共有するため、原則として管理組合の総会の決議なしで勝手にリフォームや修繕などをして変更することはできません。

 

専有部分と共用部分の境界線は曖昧!?

 

例えば、購入したマンションに玄関ポーチやアルコーブが付いている場合があります。


アルコーブとは?
アルコーブとは、マンションなどの玄関前にある1㎡~2㎡程のスペースで、玄関ポーチの入り口に門扉が設置されていないものを指します。
もともとは「くぼみ」を意味する言葉で、アルコーブがあると、外からの視線を遮ることができます。

 


玄関ポーチとは?
玄関ポーチとは、各部屋の玄関にアプローチする場合の独立性を高めるために設置されているスペースで、アルコーブと違うのは門扉がついているところです。
アルコーブと同様に、玄関ドアまでワンクッション置くことによって、プライバシーを守ることができるだけでなく、防犯性も高めることができます。

 

 

玄関ポーチもアルコーブも廊下やエントランスのようにマンションの居住者全員が使用できる共用部分ですが、実は玄関ポーチは専用使用が認められているんです。

 

また、専有部分の定義が「躯体の内側」なのでバルコニーも共用部分になります。
「えっ、それなら住居者みんな、うちのバルコニーに自由に進入できちゃうの?」と思ってしまいますよね。

共用部分だからといって玄関ポーチやバルコニーに他の居住者が入ってくると、防犯性が低くなるし、プライバシーを守ることができません。

そのため、バルコニーも専用使用が認められています

 

 

 

※注意⚠
玄関ポーチやバルコニーも普段は専有使用ができますが、火災などの緊急事態が発生した場合、共有部分なので避難通路として使用します。
移動が難しい大きなものを設置することができません。
たくさん物を置いて避難経路を塞いでしまうことがないように注意しましょう。

 


玄関ドアは厳密にいうと外側は共用部分、内側と鍵は専有部分です。玄関ドアを勝手に交換することはできませんが、鍵の交換は問題ありません。
同様に窓サッシも共用部分にあたりますので、個人で交換することはできません。

 

 

マンションの管理規約をチェックしよう

 

境界線は曖昧で少し難しいですが、専用使用部分であるかどうかは、マンションの管理規約に記載されています。
管理規約には、玄関ポーチに「専用使用権」が設定されているかどうかのほか、使用条件についても細かく記載されています。

「部屋の居住者のみが使うことができる」と言っても、使用条件が記載されている場合にはその範囲に限られるため、マンションの管理規約をよくチェックすることが重要です。


わからないことがあればマンションの管理会社さん、弊社スタッフでも構いません!

お気軽に相談してみてくださいね!

 

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